パワーとは、生きていく力のことです。
前向きに、積極的に生きていこうとする力(人間に は、本来的に備わっているはずなのですが)が昨今、希薄になったと言われています。
その原 因は、多くの場合、ある意味における「富」です。
欲しいものがなんでも、手にはいる、物 を頼めば親がしてくれる状況の元で、一見、「ヤンチャ」な子どもたちが、社会にでてから、 ひ弱な面をさらけだす、つまり、親という存在なくしては、もしくは、保護をしてくれる大
人、権力、特別のルールがなければ、自分の力を出すことのできないひ弱な人間の姿が、浮 かび上がります。
この状況下で、人間は受動態である度合いを増します。
ただ、いつも受動態でいる ことは出来ないので、自己を表現しようと思ったときに、暴力になって現われたりします。
その度合いもわからないままに、行動に出ます。
結果、極端な結末を招きます。時々、それは悲惨な結末でもあります。
これを考えていて、ふと思いついたのが、ゴリラです。
見たところ、大変いかつくて、強そうで、きっと頑固です。
いま、必要とされている人間のあるべき姿とオーバーラップするところがありました。
たじ まじろう という人のイラストです。
15年程前、名刺の裏に擦り込んでいたこともありま す。
個人的にもお気に入りの取って置きです。
この彼が、実は、優しいのです。
なぜなら、だめなことははっきりとダメといってくれます し、喧嘩をしていれば止めにはいってくれます。
大きな声で人を威嚇したりもしますがそれ は、何かを守ろうと必至になっているためです。
足を踏ん張って、友達の行く手をさえぎっ てしまうこともあるのですが、それも、他の友達の何かを守っているのです。
大事なものを守るために、髪を振り乱して、必至になって力を発揮する…そんな、彼の姿が、 素敵です。
(著作権の関係もあるので、このページではその姿を見ることはできません)
そんな人がいるといいな、と思うのではなくて、各人がそんな人に なりましょう。
子どもたちにもその思いを伝えましょう。
ですから、今年のテーマは彼にあやかって、 ……パワーの向こうに優しさが見える……
とします。
もちろん、昨年までにつちかった、「外へ!」を含む共通テーマも、実現してまいります。
学ぶことの基礎は、見ること、聞くこと、触ること、体験することです。
机の上で学ぶこと のできることは、限られています。 スタッフ一同、パワーを携えて、優しさをズシリと心にもって、一年をすごしてまいります。
どうぞ、よろしく、お願いいたします。